エッセイ 自分感覚磨き認知症を予防 認知症の代表であるアルツハイマー病は、最近の研究では、 「自分自身の感覚」の中枢が、最もはじめに障害されるそうだ。確かにアルツハイマー病の患者さんは、病初期から本来の自分を失っていくように思う。 この「自分の感覚」を鍛えることが、計算ドリル... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ 女房の小言に夫達は敬意を なぜ妻はしばしば夫に小言を言うのだろうか。これは世界中の夫婦に共通して存在する現象なのだと思う。このことを脳の構造上の男女差を考えていて、ひとつの理由に思いいたった。 脳は各部にそれぞれ役割がある。左右の脳を連絡する神経の束は、女性の方が太... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ リビングウィル 親の甘さが害 治る見込みなく、意識ないままでも人工呼吸器で延命したい。このように言った人に、今まで出会ったことがない。すべての方々が、「家族に迷惑はかけたくない」、「そこまでして生きる必要はない」と率直に話してくれた。 この希望をかなえるには、リビングウ... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ いずれ来る道 濡れ落ち葉 定年退職後に家でゴロゴロする夫を、疎ましく思う女房は少なくない。彼らは「濡れ落ち葉」のようだと評されたりするが、私は妻達が思うほど男達はみじめではないと思っている。 現役を退いた後の虚脱感は、大昔も今も変わらないだろう。男たちは外で働き、夕... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ 苦悩で神見たベートーヴェン ベートーヴェンの第九を聴くシーズンになった。この曲を耳にするたびに、なぜ彼が自殺を考えるほど苦悩したのかと思う。 自らの才能に目覚めた若い頃、彼はきっとこのように祈ったと思う、「神よ、悩める人々に生きる希望を与える音楽を作れるよう導き給え」... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ 核廃絶訴えた恩師を忘れない 拝啓 K先生 先日、私は先生の訃報を知りました。そして私は四十年前、先生の世界史の授業を思い出しました。広島の原爆を経験され、「これを話すことは、私の義務だと思う」と語り始めました。 中学生だった先生は、早朝、山に芋ほりに出かけ、閃光ときの... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ モーツアルトの書簡集に学ぶ ある評論家が、「もしモーツアルトの音楽が何であるか、言葉で表現できたら、彼の音楽はいらない」と言った。しかし、もしあえて言葉にできるとしたら、私はきっと、それは彼の書簡集だと思う。彼の音楽同様に深い愛情に満ちている。 父レオポルドへの手紙に... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ 私の「不治かつ末期」状態について 末期の方々に接してきて、いろいろなことを教えられた。その多くが今の私の考え方になっている。病気が進行してからでは、難しいリビングウイルを作成できなくなる。心身が衰弱して考える意欲が湧かないからだろう。また終末期という現実から逃げられないなら... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ 神のなさることはその時にかなって美しい 日頃、私達は実に多くの情報に出会います。脳の記憶中枢には、雑多なデータが流れ込み、記憶の受け皿は常に満杯です。脳では膨大な情報の入力と、不要になった情報の削除がたえず繰り返されています。時として私達は、重要な情報を、ゴミともに誤って削除する... 2019.08.18 エッセイ
エッセイ ホリエモン殿ご苦労さま 善か悪かわからない空間に男たちが命がけで飛び込み、開拓してきた。知的空間であれ、物理的空間であれ、大昔からそうしてきた。 そして女たちが、その結果を検証し、次世代の子供たちに有益な部分だけを手渡してきた。その意味で、歴史は女たちが作ってきた... 2019.08.18 エッセイ