深刻さへの寛容はボケ

エッセイ

米CBSの人気ドラマ・グッドワイフを見て、夫婦に関するアメリカ的グッドの一つを理解した。それは、夫婦がいかなる修羅場に追い込まれても、決して最終的決定は下さないことだ。
だが、ここまで忍耐し自制するのは難しい。問題を認知せず、深刻さへの寛容がないと無理ではないか。環境保護を訴えるグレタ・トゥーンベリさんへの「もっと大人になれ」という批判は、グッドワイフのような成熟さを持てということか。
グレタさんは多分、そう批判する者達にこう返答するだろう。
「問題が3つある。財力と地位があるあなた方が、人の矛盾や絶望をダム湖に沈め、力でせき止めてきた。人はそういう仕方でしか生きられなかったかもしれないが、地球は受け止めてきた。だが今やダムは決壊寸善、つまり地球が限界にきていることだ。二つ目は、私から見て、祖父母のあなた方が勝手に決め、将来、責任追及される頃は、老人になって棺桶に入るころ。責任はすべて私達が負うということ。三つ目は、責任を負う子供や孫達に説明し同意を得ねばいけないことを認知していない。取り返しがつかない深刻さへの寛容さは、重症なボケなっていることだ。」

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