いじめを受けている若者達へ

エッセイ

いじめられている諸君へ。いじめ対策がどんなに改善しようと、重要なことはあなた方自身のいじめへの基本的な理解です。このことをお伝えしたく、一筆啓上いたします。
我が国の自殺率の水準は世界でトップレベルにあり、20代から30代にかけて死因の一位です。原因はさまざまで、差別、パワーハラスメント、一方的な解雇、災害や事故の後遺症、不治の病等であり、この世は実に理不尽なことに満ちています。
ある意味、これらはこの世からの私達への虐待ではなかったのでしょうか。いじめが学校からなくなっても、この現実は変わりません。
いかに辛くても、それを理由に死んでいたら、この世では命がいくつあっても足りないのです。諸君は、このような社会に出ていく者として、教育されるべきです。
シェークスピアの言葉、「すべてこの世は舞台、皆が役者に過ぎない。」どこにもいじめ役、被害者、観客がいます。学校はリハーサルの場なので、多少の辛い体験はかまいません。ただし入学時に舞台から勝手に降りないと約束しなければなりません。
社会に出ていじめをうけたら、その役をしっかりと演じてください。ご自分の辛い状況を、会場の最後部席に座っている方々にも聞こえるように訴えてください。

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