エッセイ

エッセイ

マルティプルチョイスの弊害

大学生たち約30名と話す機会があった。「君たちはマルティプルチョイスの問題で鍛えられてきた。それによる思考への悪影響は大きかった。解答に至る手段は選択だったが、社会に出たら選択肢のない状態におかれる。答えのない問題にいかに立ち向かうか?」 ...
エッセイ

学生は社会に旅立つ準備を

いじめられている諸君へ。 いじめ対策の中で最も重要なことは、あなた方自身のいじめへの基本的理解です。このことをお伝えしたく、一筆啓上いたします。 我が国の自殺率は世界でトップレベルにあり、20から30代の死因の一位です。原因は差別、パワーハ...
エッセイ

草食男子の皆様へ

拝啓 年頃の娘をもつ父親から皆様に、一筆啓上いたします。 いわゆる草食男子とは、肉欲に淡泊で、恋愛に積極的になれない男性のことです。諸君からしたら、余計なお世話かも。草ばかりでなく、分厚いビーフステーキも食べていると言いたいところでしょう。...
エッセイ

濡れ落ち葉の香り

定年退職後に家でゴロゴロする夫を、疎ましく思う女房は少なくない。彼らは「濡れ落ち葉」のようだと評されたりするが、私は妻達が思うほど男達はみじめではないと思っている。 現役を退いた後の虚脱感は、大昔も今も変わらないだろう。男たちは外で働き、夕...
エッセイ

我々の行き先なき旅

世の中には、さまざまな問いがある。ゴーギャンの絵画で有名な「我々はどこから来たのか。 我々は何者か。 我々はどこへ行くのか。」この問いは特別だと思う。 社会は、私達に対して「その問いは無視しろ」と命じてくる。 学生が先生にこれを問いかけたら...
エッセイ

「老い逃げ」という老害

老害とは、自らの老い気づかず、家族や隣人を不快にさせるような言動や行動をとることだ。しかし、超高齢化社会、定年のない時代といった将来を考えると、次のような老害の要素が大きくなりそうに思う。 若者たちは、社会に貢献できるかできないかわからない...
エッセイ

恐るべき英語の普及

中国語、日本語、英語を話すある中国人歌手がラジオで次のように話していた。「それぞれの言葉を話していると、性格が変わる。広東語では、まくし立てるようにしゃべるが、日本語では礼儀正しくなり、英語では友好的で率直になる。」 体系的に整った言語が発...
エッセイ

生き様が決める認知症周辺症状

認知症患者が、「うるさい、黙れ」と叫んだり、「物がなくなった、あの人が盗んだ」と言って、介護者を困らせることがある。脳神経の脱落により、このような周辺症状が出現してくると思ってきた。 しかしそれだけでなく、それまでの生活習慣や生き方の総和と...
エッセイ

自殺したいと願う若者達へ

20歳代の死因のトップが自殺。「早くこんな世の中からオサラバしたい」と願うあなたに一言、申し上げたいことがあります。 この社会には、多くの矛盾、不合理、不条理があり、逃げ出したくなる気持ちは充分に理解します。しかし、辛いから、希望が持てない...
エッセイ

憲法は国と国民の契約

憲法と国民との関係について、見てほしい映画があります。ダラボン監督、ジム・キャリー主演、2001年のアメリカ映画「マジェスティック」です。 ラブストーリーの展開ですが、主題は戦争と憲法です。戦争で命をかける意味や、憲法が契約であることをわか...
タイトルとURLをコピーしました