マニュアルのデジタル化は、医療業界では電子カルテから始まった。紙カルテと電子カルテの両方を知る者として、医師が医師であるために何が大切か提言したい。
診療報酬改定のたびに思う。我が国が医療の方向を変えるのは容易だ。ただ報酬の数字を変更するだけ。だが2000年に介護保険が導入されてから、内容が複雑になり、改訂ごとに医師も事務も莫大な時間をその理解に費やしている。事業主としてその理解は必須だとの声もあるが、何かが変わらないといけないことは確かだ。
25年前、私が勤務医であった頃、電子カルテの一部が導入され、オーダーの発生源入力のため医師がモニターに向かう時間が増えた。その分、医師が患者に接する時間が減った。新技術導入で医療の質・量ともに改善に向かうべきが、質は明らかに低下した。診察室で医師がモニターに向き、半身で診察するのもこのためだ。
国は各医療機関の状況を把握している。なら、「あなたの医院では、これは請求でき、これはできない」様なことを提示できないだろうか。アメリカのように、医療秘書もあって欲しい。患者を人間として受け止める能力確保のため、時間をかけ患者を診る「数字の変更」を願う。
とにかく、診察しながら「これは保険請求できるだろうか?」など、保険点数のことが頭に浮かんでい来る医師の診察を、患者は希望していない。
どんな医師を育成したいか? 診療報酬改定で示してほしい
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