出る杭は叩かれなければならない

エッセイ

「出る杭は打たれる」とは、能力が抜きん出ている人や、さし出たことをする人は、制裁を受けるという意味だ。日本社会の閉鎖性を表す言葉だと受け止めてきた。しかし私は最近、「出る杭は激しく打たれなければならない」と思うようになった。
歴史上、卓越した偉人達が人々を窮地から救い出したことは確かにがあった。社会学的に彼らをカリスマと呼ぶ。だが多くのカリスマは当初は称賛されても、結果は非難・罵倒されて終わることが多い。
歴史を振り返ると、世界がグローバルになるにつれて、カリスマに権力が委ねられた場合に被害は、拡大しつつあるように思う。つまり、彼らに権力を委ねることへのリスクが大きくなってきたのだ。
そこで私は思う。改革などの新しいことを始めたい時、マスコミやネット、その他大勢から叩かれる。今や、真価をチェックする手段はそれしかないからだ。社会が真に必要とし、かつ主張する者に信念があるなら、その叩きに耐えられる。もし、叩かれる覚悟がないなら始めから杭は出さない方がよい。

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