結婚は人生の墓場か?

エッセイ

コロナ禍とはいえ、今は結婚シーズン。ゴールインされた方々、また結婚をためらっておられる方々に、結婚は墓場だが、意味合いが実はもっと積極的で幸せに包まれていることをお伝えします。
シューマン作曲、献呈を聴いて、結婚の墓場観が一変しました。
歌詞はこうです。「あなたは僕の魂、僕の心、僕の歓び」。愛する人と結婚なのだから、当然です。ところが「僕の痛み、ああ 僕の墓」と続きます。
力強く主張するこの曲を繰り返し聴くうちに、次のような内容だと気づきました。
「独身であった時、雪山登山や放浪の旅に出たいと強く願った。しかし、あなたを恋する今、私はあなたと共にいたいと願う。かつて自分勝手な願い事を心の痛みとともに葬った。あなたという墓に。」
シューマンはクララとの結婚式の前日に、この曲を第一曲におく歌集「ミルテの花」を贈った。
さらに続く歌詞の内容は、「あなたは憩い、安らぎだ。君は天から僕につかわされた人。あなたの愛により、私は自分の価値を知り、本来の私自身になっていく。」
もし人生の伴侶を心から愛しているなら、勝手な願いは喜んで墓に葬ろう。

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