2023-01

エッセイ

伊勢物語からのメッセージ

三重に転居して35年。やっと伊勢物語を読むことができた。 これは平安時代にできた短編歌物語集で、多くが、「むかし、男ありけり」の冒頭句を持つ。 読んで最も強く感じたことは、人の心から発する言葉の重みだった。 私はあなたのことを大切に思ってい...
エッセイ

いじめを受けている若者達へ

いじめられている諸君へ。いじめ対策がどんなに改善しようと、重要なことはあなた方自身のいじめへの基本的な理解です。このことをお伝えしたく、一筆啓上いたします。 我が国の自殺率の水準は世界でトップレベルにあり、20代から30代にかけて死因の一位...
エッセイ

束の間の平和

核をチラつかせるプーチン大統領、日本を取り巻く安全保証問題、難民問題、北朝鮮の挑発・・・目を外国に向けると、確かに紛争はある。国内では、貧困問題、少子高齢化、人材不足、後継者不足、長時間労働、待機児童、介護問題・・・・数限りない。 世界大戦...
エッセイ

学校では、心身に適切な机、椅子を

産業医としてある高等学校を訪れ、50年ぶりに教室に足を踏み入れて驚いた。同じ椅子、同じ机・・・・昔と変わっていないなあと。 生徒たちは皆、体型や体験が異なる。かつて閉所に閉じ込められた経験のある生徒、脊柱の変形のある生徒、むち打ち症を負った...
エッセイ

VDT障害を知ろう

VDT作業とは、VDT(VISUAL DISPLAY TERMINALS)機器、つまりディスプレイ、キーボード等により構成された機器を使用して、データの入力や 検索、文章作成などを行うことを言います。 そして、障害とは、パソコンなどのモニタ...
エッセイ

危うい均衡下の平和

終戦後の我が国は、戦争の記憶が平和希求の力になっていた。今の世界情勢をみつつ、その力のない者のひとりとして、平和とは何か考えてみた。 「平和とは、北朝鮮のミサイル発射、日米の防衛費の増大、核保有国の核兵器禁止条約反対など、一触即発の緊張に包...
エッセイ

統計という嘘

ある薬の有効性を立証するには、統計という手法を用いる。しかし研究チームの医師達が、その解析を製薬メーカー側の専門家に丸投げしたことが問題になっている。 19世紀のイギリスの首相ディズレーリは言った、「世の中には3種類の嘘がある。嘘、大嘘、そ...
エッセイ

知というバベルの塔の崩壊

人間はいつからか言語を用いるようになり、紀元前150年ほど前に紙を発明した。これを契機に本格的な人間の「知」の蓄積が始まったと思う。 これを大きな図書館建設にたとえると、新しい知識や技術を整理して記載し、そこに保存してきた。その後、この知の...
エッセイ

心から病気になりたがっている人たち

この社会には心から病気になりたがっている人たちがいる。仮病ではなく、病気になりたい、そのほうが都合がいいと願っている方達だ。こういう思いは、特殊ではない。こころからよくなりたいと願いながら、実際ではそういう生活になっていない。ごく普通の私達...
エッセイ

私達が難問にぶつかると

私達が難問にぶつかると、とるべき対策は3つあると思う。全力で立ちむかう。適当に対応する。そして、三つめは、問題の存在を認知しないことだ。 思えば私達は、この三つめの方法を頻繁に使用している。たとえば私達が長い人生を歩んできて失敗も後悔も山の...
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